古民家鑑定士 岩佐修が語る「古民家への想い」

岩佐 修

島根県奥出雲町。
“ヤマタノオロチ “伝説の発祥地。
古来日本刀” たたら “が生まれた町。 そんな神話の匂いがする奥深い山間の小さな町。それが私の生まれた町です。

私の母はその隣の『亀嵩町』で生まれ、生家はお百姓さん。
なにもなかった昔は母の生家に遊びに行くのが楽しみだった。
そこには何も飾ることのない、生活することのみを考えた住空間があった。

土間の玄関を入ると、ツーンと鼻を衝く牛小屋の匂い。
大切な牛たちは、人間と同じ母屋に飼われていた。
土間はそのまま奥へと続き、カマドがあり、囲炉裏があった。
生家に遊びに行くと、すぐに餅をついた。
なにがあってもすぐに餅だった。
当時はそれぐらいしかごちそうはなかった。

板張りの上に蓆(むしろ)が引いてあり、それに座って餅を囲炉裏の灰の中に入れて焼いて食べるのだ。
その周りにはいつも優しい叔父や叔母がいた。
いたずら仲間の従妹たちもいた。 ただただ暖かかった。 死ぬまで決して忘れることのない情景だ。

私が「古民家」が好きなのは、古民家に出会うたびに幼いころの思い出がオーバーラップすることに他ならない。
古民家には温かさがあった。
優しさがあった。 そして今、大人になって感じることは「静寂」である。

この静寂感こそが日本古来の古民家の住空間が醸し出す最大の趣であろうと私は考えるのです。
古民家はいつか朽ち果てるでしょう。
でも日本人の奥底にある日本人らしさがなくなってはならないと思います。

「静寂と温かさのインテリア」
私たちが追及していきたいと考える、住空間提案のキーワードです。

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